若い男性を対象にしたあるアンケート調査によると、「専業主夫になりたい」「女性が養ってくれるなら専業主夫になってもいい」と答えた人の比率は全体の2~3割。実際に専業主夫になれる人はごくレアのようですが、願望としては専業主夫になりたい男性も少なくないということを、アンケート結果は示しています。
では、もし願望が叶って専業主夫になることができた場合、男性は一生安泰と言えるのでしょうか?いえ、そんなことはありません。専業主夫には専業主夫に特有のリスクが存在します。そのリスクが実際に発生してしまった場合、一生をも左右する一大事となる可能性すらあります。専業主夫になりたい人は、それらリスクの存在を事前に理解し、万が一に備えた準備をしておくようにすべきでしょう。
専業主夫に特有のリスクには、主に以下の3つがあります。
一般に、仕事をしていない期間が長い人は、再就職が難しいとされています。「最近は価値観が変わったし人手不足だし、問題なく再就職できる」と説明する人もいますが、現実はそれほど甘くはありません。
現状、出産を機に退職した女性が再就職することも、なかなか難しい現代です。まして、専業主夫として3年、4年と仕事をしていない期間のある男性は、再就職にかなり苦労することでしょう(どんな仕事でも良い、という人は別です)。
専業主夫の生活の源は、奥様が稼いでくる収入です。この収入があるからこそ男性は専業主夫を務めることができるのであり、また、子供をすくすくと育てられるのでもあります。
そうである以上、離婚したら男性の生活が苦しくなることは明らかです。奥様よりも高い給料を払ってくれる会社にすぐ再就職できれば良いのですが、上記の通り、専業主夫の再就職には壁があるのが現状。数年のブランクがある専業主夫が、すぐに奥様の収入を超える就職先をゲットすることは、極めて難しいと考えたほうが良いでしょう。
どんなに奥様に尽くそうとも、奥様が専業主夫たる男性に愛想を尽かせば、離婚の可能性が出てきます。
想像したくはないことですが、稼ぎ頭である奥様が亡くなった場合、残された専業主夫や子供の生活は厳しくなるでしょう。
配偶者には遺族年金が支給されるものの、支給対象はあくまでも「子供のいる配偶者、または子供」です。奥様が亡くなって一人になってしまった男性には、遺族年金は支給されません。
また、遺族年金とは別の遺族厚生年金の場合、男性が亡くなった場合には残された奥様に対して手厚く支給されるものの、女性がなくなった場合のご主人への支給は非常に脆弱。男女差別とも言われるほど、法令の整備が進んでいません。
「再就職が難しい」、「離婚したら生活に困る」、「死別したら生活に困る」と言う3つの大きなリスクを抱えている専業主夫。それでも専業主夫になりたいと望むならば、これらリスクに対する相応の準備を整えて婚活に臨むべきでしょう。
再就職が困難な状況や離婚・死別などに備え、すぐにでも収入につながる資格を取得しておくことは有効です。すでに資格をお持ちであれば理想的ですが、まだ資格を持っていないならば、家事の合間に勉強して取得を目指しましょう。
ただし資格を目指すうえでは、確実に就職・独立に役立つものを選ぶことが大切。弁護士や税理士などならベストですが、そこまでの難関資格でなくとも構いません。食べていけるかどうか、という視点で、興味の持てる資格の取得を目指しましょう。
企業への再就職が難しい可能性がある専業主夫ですが、何らかの特技さえあれば、フリーランスとして食べていける可能性はあります。昨今、ネット上のクラウドソーシングと呼ばれる場では、フリーランスを募集する案件であふれています。家事の合間などにこれらの仕事をこなして取引先との信頼関係を築いておけば、万が一の際にも収入が途絶えることはないでしょう。
万が一のときに備え、上記のとおり、専業主夫は手に職を付けておいたり(資格取得)、フリーランスでの仕事先を確保しておいたりすることが大事。しかしながら、実際に家事をやってみると分かりますが、家事の合間に資格の勉強をしたりフリーランスの仕事をこなしたりなどする時間は、専業主夫にはほとんどありません。「早く資格を取らなければ」と焦りつつ何もできずにいる間に、万が一の事態(離婚や死別)が襲ってこないとも限らないでしょう。
そのような最悪の事態に備え、専業主夫になるにあたっては、事前に再就職のための手段を考えておくべきです。在職中にコツコツと英語の勉強を続けたり、税理士資格の科目合格を狙ったり、宅建士の資格を取ったり、などです。多くの企業にとって役立つスキルを身に付けておけば、たとえ専業主夫を経た後でも再就職は難しくないはず。どんな事があってもすぐに人生を立て直すことができるよう、常に自分を磨いていくことが大切です。
専業主夫になりたいという男性が増えているようですが、日本という国の経験上、専業主夫という存在は非常にレアな立場です。
そのため、万が一のことが生じた専業主夫に対する法的な整備は、あまり進んでいません。極論ですが、専業主夫の身に何かがあった場合、誰も助けてくれないと考えておきましょう。だからこそ専業主夫になりたいと思うならば、リスクに対して十分に備えておくことが大事です。
なお、仕事をしている奥様にあまり頼りすぎると、いつか離婚を突きつけられるかもしれません。他人に甘えず自分に厳しくなることも、専業主夫を続けていくうえでは大事な要素であると心得てください。
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